実戦死活の考え方

2004年11月14日更新


囲まれた自分の石の生きを読み切って、先手を取る時って気持ちがいいですね。

毎回、読み切るのは時間も掛かって大変だけど、実戦では同じ形の死活がよく出てきます。これらの死活の結論と、利き筋を頭に入れておけば、早く打てるようになって、定石後の作戦の立て方も変わってきます。また、考え方を理解することで他の形にも応用できます。

では、お勧めの死活をいくつか。

隅の六目型

ダメの数が死活に影響している例です。ヨセや利き筋として注意してましょう。

ダメ詰まり

ダメ1つ

ダメ2つ

白先黒死

白③まで、黒ダメ詰まり

白先コウ

黒死になし

黒④(①の右)

黒⑥まで押しつぶし

 

黒が三々入りした後、よくできそうな死に形です。ダメの数に関係なくこの形は生きがありません。

黒生きなし

 

下がりが先手だの場合、生きることができます。

黒死になし

黒死になし

 

黒が三々入りした後、よくできそうな2つの生き形です。

黒死になし

Aは利かない
Bは利き筋

黒死になし

Aは利かない
Bは利き筋

右図と左図は、利き筋が異なっています。

利き筋が違うと、作戦が変わってきます。

 

カタツギの場合から見ていきましょう。

黒③手抜きの後、

白先コウ

①の後、
黒は手入れの必要あり

上から動き出した場合、白②が隅の黒に対して利いているので、①から動く時にはコウを覚悟しなければいけません。

 

黒③手抜きの後、

黒死になし

①の後、
黒は手入れの必要なし

黒⑤手抜きの後、

白先万年コウ

①の後、
黒は手入れの必要あり

左から動き出した場合、白ハネツギが隅の黒に対して利いていますが、結果は黒の負担が軽い万年コウです。

 

カケツギの場合、

黒③手抜きの後、

白先黒死

①の後、
黒は手入れの必要あり

 

黒③手抜きの後、

黒死になし

①の後、
黒は手入れの必要なし

黒⑤手抜きの後、

黒死になし

①の後、
黒は手入れの必要なし

 

 

ということは、

白①の時、将来、右上で戦いになりそうならBを選択すると戦いになった時に有利に運ぶことができます。

下辺で戦いになりそうならAを選択すると戦いになった時に有利に運ぶことができます。

 


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