囲碁を始めよう!

2004年1月11日更新


とにかくやってみよう

身近に碁盤と碁石はありますか?なければ作ってもいいかもしれません。2種類の色のおはじきがあれば、碁盤は下の図をプリンタで印刷すれば出来上がり。

最初は小さい盤でやってみましょう。5×5ぐらいがいいでしょう。

一緒に始める人がいるといいですね。

ルールは簡単、

ルール1.黒と白交互に石を置く。(五目並べと一緒です。)ハンデなしなら黒から始める。ハンデありなら黒がハンデ分の石を置いてから白から始める。

ルール2.碁盤の、線が交差しているところに置く。(五目並べと一緒です。)

ルール3.相手の石の縦横を自分の石で囲ったら相手の石を取る。

ルール1、2はわかりやすいので、ルール3を確認していきましょう。下の図を見てください。

黒がA、B,C,Dに打つ(置くことを囲碁では打つといいます)とします。それぞれの白石の縦横を囲うことになるので、白石を取り上げます。取り上げた白石は黒の人が持つようにします。自分の石を打って、相手の石を囲ったら取り上げて保管します。

では、ゲームをしましょう。ルールの通り、相手の人と交互に打って、打つところがなくなるまで続けてください。打ち方、取り方はわかっても最終的な目的がわからない?まあここでは、相手の石を取るように打ってみましょう。色んな取り方、取られ方を経験しましょう。

 

打つところがなくなりましたか?終わらない?どうしたらいいかわからない?色々疑問が湧きますね。

例えば、下のような形。

黒がA,B,Cに打ったらどうなるでしょうか?Aは囲まれているけど普通に近いかな。Bは打つと取られる形になってしまいます。Cは白石を1つ取ることができそうです。

黒は確かにAに打つことができます。

Bは黒が打つと取られる形になるので、新たに取り決め(ルール)が必要ですね。

ルール4.打つと取られる形になる場所に打ったら相手は取られる形の石を取り上げる。

それとも、

ルール4’.打つと取られる形になる場所には打ってはいけない。

どちらのルールが好きですか?

石をただで取られるのはだいだい損なので、ルール4でもルール4’でもゲームはほぼ同じゲームになります。ルール4は中国で採用されています。日本はルール4’を採用しています。好きな方を使ってください。ただし相手に確認しておきましょうね。

さて、ルール4またはルール4’を追加しました。この時、黒はCに打つことができるでしょうか?ここはルールをしっかり決めておく必要があります。

ルール5.ルール4または4’よりもルール3を優先する。

すなわち、まず石を打って囲んだ相手の石を取ります。その後、取られる形かどうか確認します。

つまり、黒はCに打つことができます。その時、1路上の白石を取ります。

 

下のような形がどこかでできた人はいますか?黒が1と取ると、白が2と取り返して、また黒が取ってと終わりがありません。

こんな形をコウと呼びます。コウができると、今のルールではゲームが終わらなくなります。そこでまたルールを追加しましょう。

ルール6.コウの形で取られたら、すぐに取り返してはいけない。

実はこのルールが囲碁をとても面白く、不思議なものにしています。

さて、以上のルールで打ち続けてみてください。盤上に石が増えてくると、

が多くなっていくことを確かめましょう。上に書いた場所は、実際打っても得にならないので、そういう場所に打つのは止めて相手の石と自分の石の境界を打つようにしていましょう。ルールがわかってくるまでは相手の人と相談しても良いです。

さて、上に書いた二つの場所ができることが実は大変重要で、相手の石が多くて打っても取られてしまう場所は相手の陣地、自分の石が多くて埋めなければ相手が入ってきても取れる場所が自分の陣地になります。

ルール6.(自分の陣地の中の空いている場所の数+自分が取った相手の石の数)と(相手の陣地の中の空いている場所の数+相手が取った自分の石の数)を数えて、大きい方が勝ち。

正確には、ハンデなしの場合、先に打ち始める黒の方が有利なので、その差をなくすために、黒にハンデをつけます。ハンデは碁盤の大きさによっても違いますが、19路盤の場合、経験上7つ以上多ければ黒の勝ち、6つ以下なら白の勝ちというのが最近の日本のルールです。

 

遊び方がわかったら、どんどん実際に遊んでみましょう。コンピュータと遊ぶのもいいですが、やっぱり人とやるのが一番。取られないと思っていた石が取られたり、逆に取ったり、その瞬間の驚きが楽しい。あと、人と打つことで礼儀が大切ということもわかってきます。勝負事ですから、勝った時は嬉しいし、負けた時は悔しい。勝った時も負けた時も互いに気持ちよく打つためにはどうしたらよいか、ちょっとだけ考えましょう。

  1. 始める前の挨拶。「お願いします」
  2. 終わる時の意思表示。投了するなら「負けました」もしくは「ありません」。作り碁なら「終わりましたね」
  3. ゲームを終わった時の感想。色んな「事件」が起こったはず。振り返ってみましょう。

ちょっと気を使うと、とても楽しい時間を過ごせます。

 

後半、難しくなってしまったかもしれません。王銘エン先生の「純碁」を読んで研究を続けます。


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